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             その日は定例にしているパソコンのデータをバックアップする日でした。 
              すでに通り過ぎた雷の音が遠くで聞こえていたけれど、データのバックアップは
              大事だし、雷サージガード機能のついたコンセントタップも使っているから大丈夫だと判断し、作業を始めました。 
              
             ほどなく作業は終了し、ほっと一息ついたその瞬間家のブレーカーが落ちました。 
              雷の音はしなかったのになぜ?どうやら遠くの落雷の影響のようでした。 
              ブレーカーを上げるとすぐに電気は復活し、何事もなかったかのようでした。 
            が、ひとつだけおかしいことがありました。 
             
              さきほどまで作業していたパソコンの電源が入らないのです。 
              一気に血の気が引きました。うそでしょ?冗談でしょ?と思いながら必死の作業。それでも動かないパソコンを調べてみれば、内蔵HDD、マザーボードが壊れて動かなくなっていたのでした。どうやら二つともショートしてしまったようです。 
             
              がっくりとしながらも、まだこの時は余裕がありました。 
              なぜならば、ついさっきデータバックアップした外付けのHDDがあるから。 
              データは復旧できるから大丈夫だ・・・ 
             
              確認のため、別のPCにそのバックアップ用HDDをつないで電源投入。 
            ・・・電源ランプは点灯するものの、データは読み込めません。 
            現実を受け入れたくない私はまたもや必死の作業。ですがその作業もむなしく、
              外付けHDDの故障も認めざるをえない状況でした。 
             
              停電時にPCとつないでいたため、一緒に壊れてしまったのでした。 
            今回壊れたPCにつまっていたデータは住所録や仕事のデータなどの実用的なもの、趣味の音楽や映像・・・なによりもこれまでに撮影してきたデジカメのデータなど。 
              我が家の思い出がぎっしりとつまったPCでした。 
             
              動かなくなったPCとHDDを見るのもつらくなり、故障したパーツはすべて廃棄してしまいました。もちろん思い出のHDDも一緒です。 
              
             HDDが壊れても、プロなら復元できる可能性もあるということを後日知りました。 
              あの時、信頼できる業者さんを知っていれば廃棄することなくデータの復元作業をお願いしていたと思います。残念でいまだに悔やみきれません。 
            東長野在住 M.Hさん 
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